久しぶりに奈良県葛城市にある当麻寺を訪ねました。 ここには創建当時の塔(東塔、西塔)が二塔現存しています。 通常塔は本堂正面両脇に配置されますが、この寺の二塔は 敷地南側の山懐に軸線とは無関係に建てられています 奈良時代後期か平安時代初期に建てられた優美な三重塔ですが、 正確な建設時期は不明です。
本堂(曼荼羅堂)は12世紀の再建で、伽藍配置は通常みられるように 南に面さず東に向かって建っており、 手前左右には金堂と講堂が対面するような形で配置されています。 たまたま敷地が南北軸に短く、東西軸に長かったせいかも知れませんが、 本来寺院の中心施設であるべき金堂が北に面して配置されているなど まだまだ研究の余地の多い寺院です。
■当麻寺