大報恩寺


■大報恩寺(千本釈迦堂)

2014年3月大報恩寺を訪ねました。
別名千本釈迦堂と呼ばれるこの寺は鎌倉期の1227年に建設された 京都で最も古い建築物です。
意外に思えますが、京都市内に現存する有名な建築物はその殆んどが 江戸期以降に再建されたもので、応仁の乱以前の建築物は この釈迦堂をはじめ銀閣寺、三十三間堂など数棟を残すのみです。
入母屋檜皮葺き、梁間6間桁行5間、床は板張りですが、 屋根庇を受ける斗きょうは簡素な造りになっています。
内部は中央に方1間の4本柱があって釈迦如来が安置されています。

この釈迦堂を有名にしているもう一つの理由におかめ信仰があります。
建設を請け負った長井飛騨守高次は柱の1本を短く切ってしまい途方にくれていましたが、 妻の阿亀が、全部の柱を短くして斗きょうで継ぎ足せばいいと助言し、建物は見事完成 しました。しかし夫の失態を妻の知恵で乗り切ったとなれば夫の名声に傷が付くと 考えた阿亀は上棟前日に自ら命を絶ったというのです。
妻の心情を察した高次は、阿亀の面(お多福面)を御幣の先に飾り妻の冥福を 祈りました。それ以来、この寺は多くの棟梁の信仰を集め、上棟の際には おかめの面を屋根に飾るのが慣わしになっています。







■大報恩寺











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