プリア・カンの建築





プリア・カンの建築











2014年12月カンボジア・シェムリアップ近郊のプリア・カンを訪ねました。
シェムリアップ郊外にはクメール王朝が造り上げたたくさんの遺跡があります。
なかでもアンコールワットはその完成度において群をぬいていますが、プリア・カンには 他の遺跡と一線を画する石造建築物がひっそりと佇んでいます。
思うに、クメールの各王朝はギリシャやローマのようなアーチやヴォールトで 巨大空間を作り上げる技術は持ち合わせていなかったようで、代わりに幾重にも 回廊を繋ぎ合わせて、巨大建築物を造り上げていったようです。


このプリアカンも、幾重にも塀や回廊でつながれた巨大寺院ですが、 その一角に小さいけれども古代ギリシャ建築かと思わせるような 2階建ての石造建築物が残されています。2階床や屋根は多分木造で造られた為に 既に抜け落ちて存在していませんがラーメン構造のようにもみえます
12世紀末ジャヤヴァルマン7世が父の菩提寺として建てた巨大仏教寺院の一角に あって、目的ははっきりしていませんが、当時多数いた僧侶たちが教義を学ぶための 図書館であったとも言われています。
ジャヤヴァルマン8世の時代、過激なヒンドゥー教徒の破壊にあって、多くの 仏像やデバター(女官)の壁面彫刻が削ぎ落とされています。





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