東大寺・お水取り


■お水取り

「お水取りが終ると春が来る」の言い伝え通り、 暖かい春の陽気に包まれた三月のある日、 二月堂の修二会「お水取り」を体験してきました
午後7時ライトアップされていた二月堂の照明が 消されると、何処からともなく鐘の音が響き渡り, 6mもある竹の先端に点された巨大な松明が 左側の回廊をゆっくり上っていき、掛け声と 共に一気に舞台を走り去ります
2分間隔で10本の松明が点されますが、 火の粉と灰で真っ白になった頭をさすりながら、 感動の20分を体感することができました

■二月堂

東大寺二月堂は、752年聖武天皇による 大仏殿大仏開眼供養と同時期に僧侶の修業の場として 造られた建物で、1180年平重衡の兵火で大仏殿や 南大門が消失する中でも生き残った建物ですが、 1667年修二会における失火から消失、現在の 建物は1669年に再建されたものです
当初からの修行や所作を連綿と続ける仏教儀式は その室内空間も中世の面影を色濃く残して いますが、蝋燭の煤で黒ずんだ室内は殆んど 何も見えません
修二会自体は752年以来一度も途絶えることなく 続けられ今年で1262回目の「お水取り」になります





■二月堂












=MEMO=

写真一段目は今年で1262回目を迎えた修二会の様子、夜 7時から20分間行われました
二段目は夕闇が迫り始めた二月堂、右は舞台の様子
ここを10本(3月12日は11本)の松明が走り抜けます
三段目左は二月堂舞台からの眺め、大仏殿や奈良市内が 一望できます



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