この三つの建物は共に室町時代の再建ですが、それぞれに面白い特徴を
備えています
大講堂はこの寺の本堂ですが、比叡山延暦寺と同様、内々陣に
床板の無い初期の天台土間形式を残しています
食堂は総2階建て各階一室空間で、食堂の用だけでなく僧坊を兼ねていたようですが、
桁行きが15間もある長方形の姿は圧倒的で、開口部の蔀戸と2階部分の高欄が
リズミカルな調和を見せ、むしろ近代建築のようなすっきりした印象を与えています
常行堂は僧侶が唱和しながらひたすら阿弥陀仏の周りを回る常行三昧の為の道場として
造られたものですが、中央広場に面して舞台が設けられています
これは大講堂釈迦三尊像に舞楽を奉納するために造られたものですが、
広場のどの位置からも望むことができる舞台での演目を想像するだけで愉快になります