2012年7月高松を基点に瀬戸内海に 浮かぶ三つの島、直島、豊島そして犬島を 巡ってきました この地域は今ではモダンアートの聖地として 外国からもたくさんの観光客が訪れますが、 昔から良質の花崗岩が採れるところとして知られ、 大阪城の城壁などにもこの地域の石が大量に使われています. 良質なうえに海が近く重い石の運搬に有利だったことが 影響しているようです 犬島にはこの花崗岩(犬島石と呼ばれていたそうです)を 掘り出した採掘場後が池になって何箇所も残っています
■庵治石
高松市の牟礼地区や 庵治地区で産出される花崗岩は庵治石と呼ばれ 緻密な結晶構造のため硬くて強く、今でも多くの 石屋さんが軒を連ねています この地域を歩くと不思議な姿をした山が聳え立って いるのが目につきます その特異な形から五剣山と呼ばれる山は,残念ながら 1707年の地震で五つの頂のうち一つが崩落し 今では四剣山になってしまいましたが,この地域の どこからでも眺めることができ、地域の心の 拠り所になっていることがわかります
写真左は牟礼地区にあるイサム・ノグチ庭園美術館の石塀ですが ここからも五剣山を眺めることができます ノグチは製作した自身の作品を展示するため、まずこの石塀から 造り始めたそうです 中央は高松城天守閣が建っていた石垣、まるでモンドリアンの 絵画を見るようなモダンでリズミカルな表情をしています 右は屋島にある四国村に展示されている流政之作の染が滝、 ここに集められた水は背面の石の滝から流れ落ちるような仕掛けに なっています 四国村には他にも大阪城築城の為に福島政則によって 集められた庵治石の遺稿なども見ることができます